私たちは乾燥や肌荒れに様々なスキンケアコスメティックスを使用しています。
最近では無添加やオーガニックのコスメティックが注目されてきています。
オーガニックのコスメティックスは科学成分や添加物が入っていないため、長期保存は難しいです。
しかし、その分肌の深層にまで行き届き肌へ栄養を与えてくれます。
オーガニックコスメティックスの中で保湿力や抗酸化作用が高く、
しかも酸化しにくいと言われているのがホホバオイルです。
アロマトリートメントなどのエステティックメニューなどでも使用されています。
ホホバオイルを初めて使ったのは?なぜ使うようになったの?
ホホバの種子から採ったオイル、「ホホバオイル」を初めて使ったのは
ネイティブアメリカンと呼ばれるアメリカの先住民だといわれています。
ホホバオイルについての最初に書かれた1789年(イタリア人著)の文献には、
「バハカルフォルニアの人々がホホバの種子を薬用に用いている。
それだけではなくオイル料理にも使っている。」と記されており、
ネイティブアメリカンがホホバオイルを日常的に使用していた様子がうかがえます。
彼らは強烈な日差し、乾いた風や砂ぼこり等の厳しい外部刺激から
自らを護る手段として、ホホバオイルを使うようになったのです。
どんな肌質の人にも使え、浸透性が良い上に殺菌作用がある事から
ホホバオイルは「聖薬」とも位置付けられるオールマイティなオイルでした。
1971年にマッコウクジラの捕獲が禁止され、マッコウクジラからとれるオイルに頼ってきた人々が
その代替オイルとして、含有成分の似ているホホバオイルが求められるようになってからは
ホホバの栽培方法が研究され、世界各地で収穫されています。
ホホバオイルが使い続けられるワケ
このオイルにはワックスエステルという人の皮脂にも含まれる成分が入っています。
そのため、高い浸透力と保湿力を持っています。
また、市販のメイクコスメティックスは脂溶性のものが多く、
ホホバオイルだけでクレンジングすることができます。
マッサージしながらクレンジングすると毛穴に詰まった皮脂や
老廃物も取り除くことができます。
注意する点は酸化していないものを使うことです。
酸化してしまっているものを使うと肌も酸化してしまい、スキンケアの効果がマイナスになってしまいます。
市販されているコスメティクスを使う場合、その製品が本当に自分の肌に合って
いるかどうか使ってみるまで判断できないことも多いです。
しかしIPSコスメティックスの製品を使うのであれば、そういった購入時の疑問点や
肌との相性などを確かめてから考えることができるため、より安心して購入できます。
また、IPSコスメティックスの製品は敏感肌の方でもお使い頂けるようになっており
年齢にも関係なく、更には男性にでもお気軽に使って頂けるため多くの方から
人気となっているのです。
世界のオーガニックコスメの状況は?ドイツのガイドライン「BDIH」の概要
「BDIH」は2000年にドイツで発足した、医薬品及び化粧品に関する商工業企業連盟です。
同国の国民は古くからナチュラル志向が強い国民性で、ナチュラル及びエコロジー志向の
先駆的な役割を担っています。
実際、同国は早い段階からエコやナチュラル関連の商品が広く普及しており、大きな
マーケットを形成してきた経緯があります。
その一方で、不完全な自然派化粧品なども登場するようになりました。
それらも、ナチュラルコスメとして売り出されるようになったわけです。
そうした動きに危惧を抱き、真のナチュラルを目指すメーカーやブランドが集まるようになりました。
その商工業企業連盟が、オーガニックコスメのガイドラインを生み出すことになります。
こうして誕生したのが同連盟のガイドラインで、成分や製法にもこだわった製品造りを
目指すことになるわけです。
同連盟認定のガイドラインの概要は、可能な限り植物原料を使用することです。
その上、原料となる植物は有機栽培或いは野生採取である必要があります。
かつて、化粧品開発には動物実験などが行われることも少なくありませんでした。
当基準では製品開発における動物実験は、委託実験も含んで一切禁じられています。
加えて哺乳類由来の原料も使用できません。
哺乳類由来の原料としてはミンク油やモルモット油、動物性コラーゲンなどが含まれます。
ガイドラインでは鉱物原料に関しても規定を設けていますが、硫酸マグネシウムなどの
塩類は基本的に使用可能です。
オーガニックコスメを製造する時には、乳化剤として原料から加水分解することがあります。
水素添加やエステル化などの加工成分は、オーガニックコスメに使用することが可能です。
その中には植物ワックスやレシチン、ラノリンやプロティンも含まれます。
禁止成分として挙げられるのが、合成着色料や合成香料、シリコンやパラフィンなどです。
これら以外の石油由来成分も基本的には使用できません。
保存料は製品の安全と安定性に必要なもので、防腐効果のある天然成分であれば
使用することができます。
安息香酸やエチルエステル、サルチル酸なども天然の状態で保存された成分は使用可能です。
但しこれらの成分が配合された場合には、ラベルに表示する必要があります。
化粧品や成分の殺菌や防腐加工に、放射線を用いることはできません。
そして、以上の基準を満たしているかどうかは、同国内の独立機関によって
管理及び記録がなされることになります。
世界統一基準を作ることを目指すオーガニックコスメ団体「COSMOS」
多くの消費者にとって、化粧品の安全・安心性を求めるのは当然のことです。
その選択肢となるのがオーガニックコスメで、世界統一基準の方向性が気になるところです。
化粧品の安全・安心性を担保するのが、オーガニックコスメの認証マークになっているわけです。
日本オーガニックコスメ協会は、国際オーガニック化粧品会議への参加を通じて、継続的な
オーガニックコスメ基準の取材を行ってきました。
必要に応じてEUの認証団体を訪問することもあります。
一方、オーガニックコスメの認定基準に関しては、認証団体によって異なるのが現状です。
そのような状況では、オーガニックコスメに対する信頼性が維持できなくなる恐れがあります。
そこで世界的な認証基準の統一を図るべく、新たなる認証団体設立の動きがEUで模索され始めます。
そして2010年5月にドイツのBDIHとフランスのCOSMEBIOとECOCERT、
イギリスの英国土壌協会とイタリアのICEAが国際NPO協会のCOSMOSを設立しました。
同協会の目的はオーガニックと自然化粧品の世界統一基準を定めることです。
各設立団体自体も認定機関となるので、コスモス基準は1400以上もの企業を
カバーするわけです。
2011年には、ソウルで「コスモス基準」に関する会議が開催されます。
その会議には、日本オーガニックコスメ協会も参加しています。
同協会では同年11月の「ビオファ・ジャパン」展示会で、コスモス基準の
科学者に取材しています。
オーガニック化粧品は、近年欧州で堅実に消費を伸ばしているのが分かります。
2003年の独逸国化粧品市場では自然化粧品が占める割合は約2パーセントでした。
それが2010年には6パーセント以上に上昇しています。
このような動きは独逸国だけでなく、欧州各地でみられる現象です。
それだけ自然化粧品が伸びているのが分かります。
食品に対する安全基準が厳格化されるなか、人間の肌に直接触れる化粧品に
関しても安全性が重視されるわけです。
そのような判断基準は欧州に留まらず、世界全体に広がる様相を呈していると言えます。
コスモス基準の認定を受けた商品は、2011年春から販売開始されています。
各設立メンバーは独自のロゴを持っており、当面の間残されることになりました。
そのロゴに対してコスモスの認定マークが追加されるカタチになりました。
それも2014年12月までの話で、2015年1月以降は全て新基準の認定ロゴを
付加することになっています。